丘陵の中 ~駈ける少年~
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- 2019/07/07(Sun) 00:00 -
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![]() August 22, 2005, 13:11 ![]() August 22, 2005, 13:30 ![]() August 22, 2005, 12:33 ![]() August 22, 2005, 15:16 ![]() August 22, 2005, 12:32 ![]() September 4, 2005, 16:32 きみと生き別れ2年と2ヶ月後、2005年9月、 とーたんは2日間だけこの地に戻って来ていた・・ それはとーたん自身、この地を最後としている時間・・ きみとの最後の数字、4、最後に過ごした日付4日に帰ろうと たしか乗り捨てレンタカーで富良野から旭川空港へ向かう時だったと思う 空港に向かう手前でR237から逸れて左折し きみと風に触れた丘へと向かった・・ 暫くの時間、きみの感触と時の刻みを巻き戻していたら・・ ちいさな少年が補助輪付きの自転車で急勾配な丘をのぼってきた 登ってきた方向には何もなく、その先は町道があるだけ この先向かう方向にも何もなく、ただ下り坂、登ってきた来た町道に戻るだけ・・ 丘には民家はなく存在するのは急勾配に耕された農地だけ・・。 まだまだちいさな少年は淡い夕空の丘をたったひとりで 黙々と補助輪をガラッ ガラガラッとオトを鳴り響かせ・・ 丘の頂上で留まる事なく過ぎてはそのちいさな姿を消していった・・。 今日のイッポに無意味や無駄なことなんてない・・ 彼にはこの丘を上らなければならない理由が必ずあった筈・・ 彼にとってはこの地点はただの通過点でしかなかっただけ・・。 (画像は2005年8月、9月) * 安全地帯 "地平線を見て育ちました。" * Train "Drops of Jupiter" ▸ With Confidence ver. * Journey "Faithfully" ▸ ft. Keith Urban's Raise 'Em Up Live Tour People "FAITHFULLY!!" (Remix) * Snow Patrol "Open Your Eyes" ▸ Pinkpop 2018 * OneRepublic "Rescue Me" ▸ Acoustic (audio) きみと生き別れ幾度かこの大地に戻ってきた その中で2005年が一番数多く、そして一度一度が長い滞在として戻ってきていた 2005年、とーたんはきみと暮らした家を出る事となった それまではきみが家にいるような・・ そして きみがいつ帰ってくるかもしれない・・ 家を守っていなければ・・と そんな思いだった・・ 同じ町内でプチ引越しをした。 まだ引っ越しダンボールの開封もままならぬ状態で北の地へ向かった きみがいるような、きみと一緒に行く様な・・ そしてその地にあの日、そしてまたあの日あの時のきみが居る様な、 きみがその地で待って居てくれてる様な気がしていた・・。 飛行機で行った、東京から車でも行った・・。 夏に車で行った時はどこか心の中で最後の気持で行っていたかもしれない・・ それが帰り際に9月に2日間手伝ってほしいから、このまま居てよとの誘いがあった けれどとーたんには北の地を出なければならない予定を決めていた。 夏の終わりに一度出たとーたんはその後の予定を過ごし、 そして1泊2日で飛行機でこの地へ戻ってきた・・ きみとの最後の時間過ごしたちいさな空港ロビーを暫く感じ・・ バスと列車を使って呼ばれていた富良野へまっすぐ向かった。 きみと過ごした時とは違う時間を過ごし翌日別れを告げるとーたんに皆は驚いていた。 しかしとーたんの中ではこの日、たまたま4日という日付けであった事から 9月4日は2003年の7月4日と重ね、あの日とーたんは乗らなかった東京への便と重ね帰りたかった・・。 富良野駅に戻ったのは午後だった、列車には乗らずレンタカーを借りる事にした・・ そして旭川空港手前、きみと風に触れた最後の空間へ向かった・・ 観光名所でもある丘に立ち並ぶ木々の脇に"わ"ナンバーの車が停められ 傍で木々を見上げるにカップルが1組だけ居た。 そよ風に当たりながら木々と丘陵を見渡しているカップル、その姿はとても心地良さそうだった。 とーたんは車をゆっくりとそのカップルの脇を通り過ごしその先の車寄せへと停めた・・。 そこは観光名所となった木々は見えなくても十分に空間を感じられ風に触れられる場所・・ そこは平野ではなく、丘陵の土地での開拓の壮大さをも感じられる場所でもあり、 そしてきみを抱いて風に触れた空間・・。 暫くの時間、きみの感触と時の刻みを巻き戻していた・・。 そんな時にオトが先だったろうか、それとも視界に入ったのが先だったろうか・・ 補助輪付きの自転車に乗ったちいさな少年がすぐ傍まで来てから気が付いた。 この急勾配な丘を上ってきた事に正直ただただ驚いたとーたんがいた・・ たしか、とーたんの前を通る時に挨拶をしてくれたと思う そして驚いていたとーたんはシドロモドロデ挨拶を返したと思う。 とーたんは少年が登ってきた道を見直し、そして改めて少年の後ろ姿をただただ目で追った・・ そしてとーたんは我に返った様に車からビデオカメラを引っ張り出し写真モードでその後ろ姿だけを1枚撮らせて貰った。 "わ"ナンバーカップルもとーたんと同じく目を疑っていたようだった・・ 少年の邪魔にならぬよう端に寄りボー然とし、目の前を通り過ぎていった少年の後ろ姿をただただ見送っていた。 ちいさなちいさな少年は下りへのカーブへと姿を消していった・・ 彼は何をしに 何の為にこの急勾配の丘を登って来たんだろう・・ いや、彼にとってはこの地点はただの通過点でしかなかったのでしょう・・ この丘陵の地での最後の出逢いとなった少年・・ その存在はとーたんには余りに大きかった・・・。 とーたんはこの年、この日を最後にこの北の大地へ戻っていない・・。 あの日、補助輪を付けた ちいさなちいさな少年、 彼の存在の大きさがとーたんのこの地での最後を締めてくれたのかもしれない・・・。 |
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